PeeringDBへの登録

当団体では他の組織と積極的に情報交換し、インターネットの発展に微力ながら貢献する手段の一つとしてピアリングを積極的に進めています。そのためには誰にでも分かる状態で、最低限の情報や連絡先が公開されていないとマズいよね…ということで、先日PeeringDBに登録を行いました。

今回はPeeringDBへの情報登録について簡単に解説しておきたいと思います。

1. PeeringDBとは

ンターネットの世界でBGPを使ってAS番号を持っている組織同士が接続することを「ピアリング」や単に「ピア」と言います。接続を行う際には最初に、「どのくらいのトラフィックなのか」「接続拠点はどこにあるのか」「接続を広く受け付けているのか」などの情報集めて接続の効果などを検討する必要があります。そもそも「その組織のAS番号は何番か」などの情報も必要になりますね。また、当然ながら要件などを相手と交渉し条件を決める必要があります。

各組織のWebサイトなどで情報を公開している組織もありますが、書式や情報の粒度も当然まちまちであり、ピアリングに関する情報や連絡先などを集めたデータベース「PeeringDB」が世界的に広く利用されています。

PeeringDBは非営利団体が運営しており、AS番号を持っている組織であれば誰でも無料で登録することができます。そのため、世界中の多くの組織に利用されています。

2. PeeringDBの使い方

PeeringDB にアクセスし、組織名やAS番号などを入力することで誰でも無料で検索することができます。トラフィック量や接続ロケーションなど希望する条件を細かく指定して検索することも可能です。

※ PeeringDBに情報を登録するかどうか、登録していても正確性や更新頻度は各組織に任せられているため、登録が無い場合や古い情報の場合もあります。

3. AS59105のピアリング条件について

まずはPeeringDBとPeeringPolicyをご確認ください。 その上で、いくつか各項目に対する思いを補足しておきます。

Peering Policy PeeringDB

  • Traffic Ratios

PeeringDB上ではBalanced/Inbound/Outboundの中から、Inboud/OuboundはMostly/Heavyかを選択できます。Inboundの方が多いためMostly Inbound を選択しておりますが、Balancedに近い部分もあるとご理解ください。

2016年9月現在の全対外接続トラフィック
  • General Policy

Selectiveとしておりますが、基本的にはOpenに限りなく近いSelectiveとお考えください。 非営利団体のためインタフェース数や回線帯域に制約がありますので、設備都合上受けられない場合と、IRR登録を行っていないなど運用上問題のあるASと考えられる場合は接続をお断りいたします。

  • Multiple Locations

東京と大阪にNOCを持っており、東京のトラフィックは東京で、大阪のトラフィックは大阪で対外組織と交換することを前提とした制御をしております。そのため、東京と大阪の双方で接続することを希望しますが、必須とはしておりません。

  • Ratio Requirement

Yesとしておりますが、設備都合上受けられない場合がありますのでYesとしております。設備都合上問題の無い場合はNoに近いものとご認識ください。

  • Contract Requirement

Requiredとしておりますが、厳密な契約書などは不要でメール等で条件の認識を合わせる程度のもので問題ありません。接続先の方が契約書の取り交わしをご要望される場合は対応いたします。

接続していただける方は peer[at]homenoc.ad.jp までお問合せください。